無題
タイトルが思いつかない。なんて書けばいいのかもわからない。
高遠春加さんの神経衰弱ぎりぎりの男たちシリーズ全三冊読み終わった。
なんかもうよくわからなくてそのよくわからないのを吐き出すためなので本当に雑記です。意味不明な文章しかない。
三冊目の表題作はなんなんだ…。放心してる。意味がわからない。
本妻の子供と愛人の子供、父親が同じで互いの母親が双子だからほとんど普通の兄弟といっても差し障りがない。
どうして好きになったんだろう。他の形で出会えれば救われたのかなって思ったりもしたけどあの形で出会うしかなかった。本妻の子供と愛人の子供でなければ相手を好きになることすらなかった。愛人の子供だからではなく、愛人の子供として育ったことにより形成された人間を好きになった。
好きになっていいことなんて何一つなかったって思うような恋愛ってどんなものなんだろう。
何があっても満たされない、何もいらない、一番欲しいと渇望したことだけが手に入らない、自分が欲しいものを何もかも持っていて相手がいなければ自分が家の子供になれたかもしれないのに、
互いを繋いでいたものは何だったんだろう。弟は愛していたけど兄が弟に抱いていたものはなんだったんだろう。愛情なのか血の繋がり故の何かなのか。
手を繋いでいて欲しかった、ただそれだけだったのに。
愛してる、一生愛し続けるってことを伝えることすら出来ない。出来なかった。伝えたいのにその機会を失った。
幸せでいて欲しいと願われた人間がいなきゃ幸せなんてどこにもないのにその人がいなくなったらどうやって幸せになればいいんだろう。
救いなんてどこにもなくて出口は死ぬ事だったのかな、自分の兄のことが気が狂うほど好きで好きでたまらなくてただ欲しいと願った唯一のことで。
匡一の過去を知った時にはそのどうしようもなさというか孤独さに息が詰まったけどそれすらが薄く感じるほどの孤独で包まれた話だった…。
なんだろう、この二人は幸せになってもいけないんだろうな。それが兄弟ってことでもある。
たまに兄が鬼なんじゃないかと思ったりしたけど、序盤の憎まれてないとでも思ったかっていう発言からなんかもういろんな意味でぐちゃぐちゃになる。
最後読むのが辛くて久しぶりにBL読みながら泣いた。私涙腺がゆるゆるの割に小説では全然泣かないのでほんとに珍しい。
読後の感情が東野圭吾の白夜行に少し似ている。話は全然違うけど。
・・・
主となるカプの二人は出会えてよかったなあと三冊目の表題作を読むとさらに思う。
攻めの告白の破壊力が凄まじい。
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なんかもうしんどいとかそういう感情が起きない。この感覚はなんだろう、ただただ放心している。
BLってよりもただ人間と人間が恋をしていてその心理状態とかをずっと深々と読んでいる感じ。
ちょっと世界が違う。こういう小説があるから読書ってやめられないんだと思う。
家にあと10冊ぐらい高遠さんの小説あるけどこの感情を引き摺ったままどうやって読めばいいんだろう…。
2019.9.18 担々麺